任意整理の影響Q&A

カード会社が、カード利用の許可を出す際に参考にする情報を信用情報と言います。

任意整理をすると、この信用情報に傷がつくため、クレジットカードが使えなくなります。

定期的に信用情報のチェックは行われているため、任意整理直後は使えたとしても、いずれ使えなくなる可能性は高いと言えます。

信用情報に傷がつく影響から、ローン審査にも通りにくくなります。

なお、信用情報を参考にしないローン（例：車の自社ローンなど）などは、組める可能性もあります。

任意整理の対象にしたクレジットカードだけが、使えなくなるわけではありません。

カード1枚でも任意整理を行えば、信用情報に傷はつきます。

「1枚だけ任意整理。残り4枚のカードは任意整理しない」こうした状態を持っていても、その4枚のカードは使用できなくなる可能性が高いというわけです。

ブラックリストの影響は、本人にしか及びません。

家族の信用情報に傷がつくことはないので、妻（夫）のカードは使えます。

ただし、専業主婦のような方で、夫の信用を元にカードが発行されているケースでは、カードが使えなくなる恐れはあります。

また、家族カードの親カード保持者が任意整理を行うと、子カードは使えなくなります。

仮に、親カードを任意整理から除外しても、1枚でもなにかのカードを任意整理すれば、信用情報に傷がつきます。

その結果、除外した家族カードも使えなくなってしまうわけです。

まず、後払いではないですが、即時決済型として、デビットカードやプリペイドカードなどは利用できます。

また、翌月後払いの決済では、キャリア決済やPay系の後払いは利用できます。

これらは信用情報と連動がないためブラックリストでも利用できますが、会社独自の利用審査基準もあるため、その審査基準を突破しているのが条件です。

ETCパーソナルカードは、信用情報に傷がついても利用できます。

また、親カード保持者に、家族カードのETCカードを発行してもらうことも可能です。

本体代金を分割払い中でも、利用できます。

ただし、携帯電話料金に任意整理をした時は、その料金に付随する電話番号の携帯端末は使えなくなります。

正規店での携帯電話の機種変更時には、端末（本体）代金を割賦払いにするか？一括払いにするか？求められます。

割賦払いは、ブラックリストの影響で、審査に通らない可能性が高いです。

端末代金を一括払いにするならば、問題なく機種変はできます。

賃貸住宅の契約には、①保証人をつける②保証会社をつける③クレジットカードの保証を受けるタイプに分かれます。

任意整理をした場合、②や③のタイプは審査に通るのは難しいと思われます。

任意整理をすると、信用情報に傷がつきます（ブラックリスト）。

その影響から、保証人適格を問う審査に落ちる場合もあります。

住宅ローンのある・なしを問わず、持ち家に影響がないよう進められます。

（住宅ローンあり）
任意整理の対象から住宅ローンを外せば大丈夫です。

（住宅ローンなし）
自己破産のような財産没収制度はないため、そのまま住んでいられます。

保証会社の物件、クレジット保証の物件でも、今までの事例ではそのまま住んでいられていますし、更新もできているようです。

更新前提の賃貸物件に関しては「家賃の支払いをしっかり行っている」限り、基本的にそのまま住むことができると考えて大丈夫です。

任意整理をしても、今の仕事を続けられます。

しかし、信用情報の影響で、クレジットカードやETCカードは使えなくなります。

仕事で立て替え払いが多いケースでは、対策を立てておいたほうがいいでしょう。

なお、デビットカードやETCパーソナルカードなどは、ブラックでも使えます。

任意整理では、資格制限はありません。

自己破産では、生命保険の募集人や警備員など一定の資格の職種で、職業制限がかかります。
（破産手続き中は、その資格を使った仕事ができない）

任意整理ではこのような制限はありません。

任意整理をしたからといって、転職に制限がかかることはありません。

転職を行い、同等の収入又はそれ以上の収入になるなら問題はありません。

一方で、収入の下がる転職になると、「任意整理で必要な返済資金を用意できなくなる」恐れがあります。

こうしたケースでは、任意整理の返済が終わるまで、転職は避けるべきでしょう。

任意整理をしたからといって、保険の解約が必要になることはありません。

なお、自己破産では、解約返戻金が20万円以上ある保険は解約対象になります。

任意整理自体が、結婚の支障になることはありません。

しかし、ブラックリストの影響で「クレジットカードを使えない」「ローンを組めない」といった事情はあるため、結婚後の家庭生活には配慮する必要があります。

もっとも、大きな借金がある状態で、（任意整理せずに）結婚をするのもリスクがあります。

できれば、結婚前に任意整理を行い、借金を清算しておくのがベストでしょう。

（ローンがない場合）
そのまま残せます。

（ローンがある場合）
任意整理の対象から、車やバイクのローンを外せば問題ありません。

ただし、車やバイクのローンが家計の負担になっている場合、これらを任意整理して出費を減らすケースはあります。

銀行カードローンに任意整理を行うと、その対象銀行の口座が使えなくなります。

例えば、三井住友銀行カードローンに任意整理を行うと、お持ちの三井住友銀行口座が凍結します。

この場合でも、三井住友銀行以外の、三菱ＵＦＪ銀行やみずほ銀行は凍結しません。

NISA口座は、任意整理と全く関係がないため、そのまま利用できます。

任意整理をしても、銀行口座の作成に支障はありません。

任意整理の対象銀行であっても、問題なく銀行口座が作れていますが、100％保証できるものはありません。

ただ、過去の例では、全く問題ありません。

（例：楽天銀行カードローンを任意整理し、その後、楽天銀行の口座を再度作る場合など）

任意整理をしたことは、信用情報（CIC・JICC）には記録されますが、それ以外の公的機関（裁判所や役所、法務局など）の記録には残りません。

任意整理の対象となるカード会社・任意整理を行う司法書士や弁護士、このいずれも、自宅や職場へ連絡は致しません。

むしろ、支払いができずに滞納している場合、相手カード会社が自宅や職場に連絡を入れることがあるので、注意しましょう。

両親や兄弟姉妹が保証人でない限り、あなた以外の人間に請求はされません。

また、保証人付きの奨学金のように、家族に請求されるのが困る場合には、その借金は任意整理の対象から外せます。

依頼を受けた我々も、任意整理の相手になるカード会社も、子供の学校へ連絡行いません。

任意整理をしても、子供の将来には一切影響ありません。

ブラックリストになるのは、あくまで任意整理を行った本人のみです。

配偶者や子供に、ブラックの影響はありません。

任意整理によるブラックリストの影響は、最長で「任意整理の返済終了から5年」続きます。

ただし、実際に任意整理を行った方の中には、任意整理の返済中でもクレジットカードを作れたケースもあります。

ブラックの期間は「最長で」返済終了から5年ですが、クレジットカード会社により対応は変わります。

ブラックリストの影響から、最長で「任意整理の返済終了から5年」と思ったほうが良いでしょう。

5年たつと、信用情報から任意整理の記録が消えて、普通の状態に戻ります。

ただし、任意整理を行った銀行のグループ会社などは、サインが保留されるかもしれません。

例）アコムやニコスに任意整理を行った場合の、三菱UFJ銀行からの融資

一般的なクレジットカード会社や銀行のオートローンを組む場合には、「任意整理の返済が終わってから最長5年ほど」かかることもあります。

一方で、中古車ショップの自社ローンなど。信用情報（CIC・JICC）を参考にしないオートローンもあります。

こうしたローンは、信用情報が復活する前でも、組めるケースがあります。