任意整理の返済期間は5年が1つの目安

１）任意整理の返済期間の仕組み

２）返済期間は交渉・和解で決まる

３）返済期間が短期・長期になる場合

４）任意整理の返済を早く終わらせるには？

任意整理の分割払いがどのくらいになるかは、相手先カード会社との交渉で決まります。

相手先にも「このぐらいの分割回数までなら任意整理に応じる」という基準があるため、こちら側（依頼人）の希望が、完全に通るわけではありません。

そして、任意整理の話がまとまると、最終的には和解書（画像参照）に、その分割払いの内容は記録されます。

「借入先（カード発行会社）」
「どのくらいの期間カードを利用しているか？」
この２つが任意整理の分割回数に大きく影響していきます。

一般的に、消費者金融は返済期間を短く求める傾向があり、クレジットカードは長期分割にも応じてくれる傾向があります。

2020年辺りから、消費者金融の任意整理の和解条件が厳しくなっています。以前は、多くの場合で5年程度の分割払いが可能でした。

しかし、現在では5年で和解できる会社と、そうでない会社が半々ぐらいのイメージです。

今までにカードを利用した年数で、分割払いの基準を設ける消費者金融もあります。

その場合には、利用年数が1年未満なら1年での分割払いとなってしまいます。

こうした場合には、現段階では任意整理をしない方がいいケースもあるので注意が必要です。

（月々の返済額が今よりも上がってしまうため）

クレジットカード会社の任意整理の和解条件は、優しいところが多いです。

5年（60回）払いで受け入れてくれるところは多く、7年（84回）払いや8年（96回）払いで和解できる会社も存在します。

銀行のカードローンに任意整理を行うと、保証会社がその窓口となります。

つまり、保証会社がどこになるか？によって、分割払いの回数は変わるわけです。

例えば、三菱UFJ銀行の保証会社はアコムやニコスです。このどちらに移るかによっても、任意整理の結果は大きく変わってきます。

和解書で決められた返済期間は、あくまで最長の期間です。

例えば、2024年1月～2029年12月までという返済期間だとします。この場合、2029年12月が返済の最長期間ということです。

これ以上延長はできませんが、これより短くすることは可能です。

通常の返済期間よりも、早く返済を進めることを「繰り上げ返済」と言います。

任意整理でも繰り上げ返済は可能です。

5年返済の和解を行い、返済期間が2029年であったとしても、それ以前の2028年や2026年に完済することも可能ということです。

「どのくらいの期間、任意整理の返済をするか？」
これは、個人のペースによるとも言えるでしょう。