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2024/11/05更新

楽天カードの任意整理の内容を公開

楽天カードの任意整理

楽天カードの返済が苦しい場合には、任意整理が可能です。

・残金を5年(60ヶ月)払いで支払う

・利息・リボ手数料がなくなる

これが楽天カードに任意整理を行った場合の、基本的な効果です。

楽天カードの支払いを3か月以上滞納している場合、楽天カード→パルティール債権回収に移動する場合があります。

このパルティールに移動すると任意整理の和解条件は悪くなるため、滞納する前に任意整理を行うことが1つのポイントです。

なお、楽天銀行カードローンも任意整理できますが、36回~48回払いになるケースが多いと言えます。

2024年現在、楽天カードの任意整理対応は、以前より悪くなっていると言えるでしょう。

楽天カードについて

楽天のシルバーカードのイメージ

楽天カードの利用者は多い

楽天グループでは、楽天市場・楽天銀行・楽天証券・楽天Edy・楽天ペイ・楽天損害保険など多くの事業を手掛けています。

2001年設立と、クレジットカード業界の中では歴史の浅い楽天カードですが、2023年9月末で2954万枚というカード発行を誇ります。

当センターで任意整理を行っているカード会社のベスト3にも入ります。

楽天カードの歴史

前身は、「マイワン(MY ONE)」カードを発行していた株式会社あおぞらカード。

2004年に、楽天があおぞら銀行とオリックスグループの持分取得により子会社化。そして、楽天クレジット株式会社へ社名変更しました。

2009年に、楽天の子会社であるイーバンク銀行へマイワン事業を譲渡。

2010年に、イーバンク銀行を楽天銀行へと社名変更。これにより、「 マイワンカードローン」を「楽天銀行スーパーローン」へと名称変更しました。

2011年に、国内信販の事業をJトラストへ売却。大きな会社再編を行い、楽天KCから楽天カードへと社名変更しました。

発行されている楽天カードの一例

・楽天カード
(ゴールド・プレミアム・ブラック)

・楽天PINKカード(女性向けカード)

・楽天カード アカデミー(学生カード)

・楽天銀行カード
(楽天銀行とのキャッシュカード一体型)

・楽天ANAマイレージクラブカード

・アルペングループ楽天カード

・楽天ビジネスカード

楽天カードの支払いを滞納すると…?

楽天のシルバーカードのイメージ

支払いを滞納した場合

滞納をすると、滞納日以降は遅延損害金が加算され、電話やハガキで督促がなされます。

また、滞納を解消できるまで、楽天カードは一時利用停止状態になります。

2、3か月継続して滞納するとカードの強制解約がされ、残金は一括請求されます。

この時点で金融ブラック(信用情報の事故登録)にもなります。

裁判所に訴えられる場合もあり

3か月~6か月程度の滞納になると、楽天カードが不良債権の対応を委託しているパルティール債権回収へ債権譲渡される場合もあります。

また、裁判所に支払督促の申し立てをされたり、訴えられるケースもあります。

裁判所の手続きになると、自力では対応すことが難しいケースも多いため、注意しましょう。

楽天カードの任意整理の内容

任意整理をしたほうが良い場合

・今月、来月の返済ができない

・返済を滞納している

こうした場合で自力での返済が難しい場合には、任意整理を検討しましょう。

楽天カードの任意整理の内容

2024年現在、分割払いの基準は、5年(60回)払いです。

例えば、残120万円に任意整理をすると、120万円÷60回=毎月2万円の返済になります。

将来利息(任意整理後の利息)の支払いは、完全カットが可能です。

前述の例で言えば、毎月2万円の支払いに、利息やリボ手数料はありません。

3ヶ月以上の滞納がある場合

楽天カードを3か月以上滞納している場合、任意整理の手続きを行うと、下請けのパルティール債権回収に債権譲渡される場合があります。

パルティールに移動した場合の、任意整理は最悪です。

利息カットに応じないことや、残金の30%ほどの頭金を用意しない限り、分割払いに応じないこともあります。

このようにパルティール債権回収に移動すると、任意整理の和解条件が悪くなるため、「滞納する前に任意整理を行う」これが1つのポイントと言えます。

ブラックリストになる

任意整理をすると、楽天カードは利用できなくなります。

また、ブラックリスト(信用情報への事故登録)により、楽天カード以外のクレカや、銀行のカードローンも利用できなくなります。

ブラックの期間は、最長で「返済終了から5年」。ただし、これより前からカードやローンがの審査が通るケースも、現実としてあります。

楽天カードの任意整理まとめ
任意整理 できる
分割払い 60回(5年)払い。
利息のカット できる。
過払い金請求 できない(過払い金は発生しない)
滞納している場合 パルティールに移動。任意整理の条件が悪くなる。
時効成立のケース  あり(滞納時から原則5年経過)
任意整理の影響

CIC・JICCに事故登録される(ブラックリスト)

任意整理しても楽天銀行の口座は使える?

楽天銀行が使える場合

「楽天カードだけ」に任意整理をする場合、お持ちの楽天銀行はそのまま使えます。

つまり、楽天銀行の口座は凍結しないということです。

楽天銀行が使えなくなる場合

楽天銀行のカードローンに任意整理をすると、お持ちの楽天銀行の口座は凍結します。

楽天カードと楽天銀行カードローンの2つを利用されている場合。
楽天カードだけに任意整理を行い、楽天銀行は任意整理しないこともできます。

楽天銀行口座を生かしたい場合、「楽天銀行だけを任意整理から外す」ほうがよいでしょう。

楽天銀行以外の銀行口座は使える

楽天銀行に任意整理した場合、凍結するのは楽天銀行の口座だけです。

他にお持ちの三菱UFJ銀行やソニー銀行など、他行の銀行口座は今まで通り使えます。

ブラックの影響により他行の銀行カードローンは使えなくなりますが、預金機能としての銀行口座は他行も含めて利用できます。

楽天カードの任意整理の和解書

和解書とは?

楽天カードと任意整理の和解が成立すると、書面でその内容を証拠として残します。

これが、任意整理の「和解書」と言われるものです。

上の画像は、和解書の重要な部分を抜粋したものです。

和解書の説明

1条:もともとご自身が交わした契約日と、任意整理を始めた時の残高の記載があります。

2条:任意整理の返済内容を記載。。
任意整理後は利息が無くなるため、支払うべき総額を確定します。
そして、「返済開始~返済終了までの期間」と「毎月の返済額」を決定。
また、支払方法として、振込先が指定されています。

3条:期限の利益の喪失について定めたものです。
期限の利益とは「この和解書の内容で返済できる利益(権利)」のことです。

文中に記載があるように「支払いを2回分以上怠ったとき」には、この期限の利益は喪失され、年3%の遅延損害金が加算されます。

楽天の任意整理を事例で確認

Aさん(88万円・利用年数2年・楽天カード)

(任意整理の和解内容)

・総返済額:91万2671円(経過利息含む)

・分割回数:60回

・1ヶ月の返済額:1万5千円

・利息:任意整理後は0%
※90万円×16%=年14万4000円の利息やリボ手数料がなくなる

Bさん(48万円・利用年数7年・楽天銀行)

(任意整理の和解内容)

・総返済額:49万7102円(経過利息含む)

・分割回数:60回

・1ヶ月の返済額:8000円

・利息:任意整理後は0%。
※50万円×14.5%=年7万2500円の利息の返済がなくなる

Cさん(30万円・利用年数10ヶ月・楽天カード)

(任意整理の和解内容)

・総返済額:30万2987円(経過利息含む)

・分割回数:60回

・1ヶ月辺りの返済額:5000円

・利息:任意整理後は0%。
※30万円×18%=年5万4000円の利息の返済がなくなる

Dさん(60万円・利用年数4年・楽天カード)

※返済を3か月以上滞納し、パルティール債権回収へ移動。

(任意整理の和解内容)

・総返済額:70万円(経過利息含む)

・分割回数:39回

・1ヶ月辺りの返済額:1万8000円

・利息:18%→3%へ減額。
※70万円×15%(18%-15%)=年10万5000円の利息の返済がなくなる

本ホームページについて

このホームページは、今までの任意整理の経験・実績を元に執筆しています。

執筆する司法書士は任意整理歴15年。2024年現在で1万5000件以上の和解実績があります。

日々行っている任意整理の現場から、正しい情報と知識をご提供致します。

ホームページ内のトピック

本サイトの記事の監修者

司法書士・行政書士 山口広樹

司法書士・行政書士  山口広樹(やまぐちひろき)

・神奈川県司法書士会2376号
・法務大臣認定番号801245号
・神奈川県行政書士会4407号

かながわ総合法務事務所の司法書士・行政書士。任意整理の和解は1万件以上の実績。

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